ブドウ

ブドウの栽培法、歴史、利用、生産(世界・日本)、分類、品種、生産国の紹介。

ブドウの生産 - 日本

2010年の日本のブドウ生産量は18万4800tであり、果物ではウンシュウミカン、リンゴ、ナシ(ニホンナシ)、カキに次いで5位の生産量である。昭和時代の末期には30万tを記録していたが、以後は年々微減する傾向にある。栽培面積も同様に、昭和54年、55年の30300haを頂点として減少傾向にある。県別では山梨県が最大の産地で、2010年には45100tの生産があり、国内生産量の24%を占めた。以下、2位の長野県が23900t(13%)、3位の山形県が19700t(11%)、4位の岡山県が15100t(8%)、5位の福岡県が9150t(5%)となっている[11]。日本は南西諸島を除くほぼ全域がブドウの適地であるため、北海道から九州までの広い範囲においてブドウが生産されている。世界ではワイン生産用が7割を占め非常に多いのに比べ、日本では生食用が9割近くを占め、ワインやブドウジュース、菓子などの加工用は1割弱に過ぎない[12]。また、輸出は全くないが、年間10,000tあまりが輸入されている。

品種的には、日本で最も栽培されている品種は巨峰であり、2010年度には5465haで栽培されていた。ついでデラウェアが2967ha、ピオーネが2430ha、キャンベルアーリーが655ha、ナイアガラが513ha、マスカットベリーAが406ha、スチューベンが377ha、甲州が316haと続く[13]。昭和45年ごろにはデラウェアが栽培総面積の36%を占め、ついでキャンベルアーリーが26%、甲州10%であったが、昭和40年代後半より巨峰の栽培技術が確立すると急速に栽培面積を拡大し始め、1994年には巨峰の栽培面積がデラウェアを抜いた。平成に入ってからはピオーネも急速に栽培を拡大させている。デラウェアは昭和35年の無核化技術の開発によって栽培が拡大したものの、粒が小さいため近年では栽培が減少傾向にある。キャンベルアーリーや甲州は戦前からの主要品種であったが、新品種の開発によって栽培面積は漸減傾向にある[14]。

 

参照:Wikipediaブドウ